大成建設の4~6月期、純利益22%減

投稿日:8月11日

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大成建設(1801)が発表した2016年4~6月期の連結決算は、純利益が前年同期比の22%減の120億円だった。主な要因は、人件費の増加、円高進行により外貨建て資産が目減りした事など。

一方で、他大手ゼネコン(総合建設会社)3社の2016年4~6月期連結決算が9日、出そろった。最終的なもうけを示す純利益は大林組と清水建設が4~6月期として過去最高となり、鹿島も前年同期に比べほぼ倍増した。首都圏を中心に再開発需要が旺盛で、建築部門が上向いた。

それを受けて、大成建は翌日の株式市場で前日比67円(7.7%)安の799円まで売られてしまった。

ここ数年買われていた建設株などの内需成長株。下期から新国立競技場など2020年の東京五輪関連やリニア中央新幹線のトンネル工事などが本格化し、売り上げ面では引き続き追い風が吹く。さらに、政府が2日決定した経済対策では、事業規模28兆1000億円のうち10兆7000億円が公共工事などインフラ整備にあてられると発表され、反応するタイミングもあったが、息切れに。

国内が反応しないのであれば、目は海外に、といきたいところだが、建設株業界の海外展開はリスクも高い。

先ごろ、長年の懸案事項だった、アルジェリアの高速道路工事が決着したとの発表があった。鹿島(1812)、西松建設(1820)等とのJVが2006年にアルジェリア政府から受注した400キロメートルにも及ぶ高速道路工事。当時の日本勢の海外インフラ輸出として最大級の案件であったが、度重なる物流停滞や、追加工事の費用負担を巡りトラブルに発展。

工事は8割ほど進んだ段階で停止。JV側は14年に国際仲裁裁判所に仲裁を申し立て、発注元のアルジェリア公共事業・交通省高速道路公団(ANA)は拒否する姿勢を示していた。

先月はトルコで起きた軍の一部によるクーデター未遂事件を巡って、現地に進出している大成建などは対応に追われた。

トルコはエルドアン大統領は2023年の共和国建国100周年に向けて数々の大規模インフラ計画を強力に推進してきている。大成建は13年にボスポラス海峡の海底トンネル工事を完成させている。今後は原発建設にも参加したい構えを見せている。

親日で知られるトルコの政情不安は、建設業界の海外展開の先行きの難しさを表しているといえる。
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企業分析関連ページ
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大成建設CM「ベトナム・ノイバイ空港」篇
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新国立、僅差で大成建設のA案に決まった理由 | 建設・資材 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
http://toyokeizai.net/articles/-/98032?display=b

ホットストック:大成建設・大林組が堅調、トルコ原発建設に参画と報道
http://www.reuters.com/article/idJPL3N0Z802T20150622?symbol=1801.T

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(文責 金融資産運用設計士補 阿田祐一/あだ・ゆういち)

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