凸版の4~6月純利益26%減円高影響、金融機関向けデータ管理事業は好調

投稿日:8月16日

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(凸版印刷株式会社ホームページより)

凸版印刷が発表した2016年4~6月期連結決算は純利益が前年同期比26%減の30億円だった。金融機関向けデータ管理事業は好調だったが、円高の進行で28億円の為替差損を計上した。

売上高は4%減の3408億円。国内電機メーカー向けのテレビ用液晶部材が低迷した。金融機関や官公庁向けに個人情報の入力などを請け負うデータ管理は伸びた。

営業利益は36%増の48億円だった。利益率の高いデータ管理の伸びに加え、チラシやカタログなど商業印刷事業でも不採算案件の受注を抑制。コスト削減も進め、売上高営業利益率は1.4%(前年同期は1%)に改善した。

トッパングループは21世紀の企業像と事業領域を定めた「TOPPAN V ISION 21」に基づいて、「グループを含めた構造改革の遂行」、「新事業・新市場の創出」、「グ ローバルな事業展開の加速」を重要な経営課題と位置付け、収益体制の強化に取り 組んでいる。

顧客企業のペーパーレス化、書籍や雑誌の市場の縮小、半導体や液晶パネルの部材分野での海外勢の台頭など逆風が吹いている中で、今年度から5年間で新規事業に1,250億円程度を投資する予定だ。

具体的な動きも活発だ。16日には小売店の近くを通った通行人に割引情報を自動で配信するサービスを始めたとして、株価は反応した。店舗から約200メートル以内を通ると、位置情報に合わせてスマートフォン(スマホ)にクーポンなどが配信される。近くの利用者に広告配信し、素通りしていた客を店舗に呼び込む仕組みだ。

イオンリテールやイトーヨーカ堂、近鉄百貨店、東急ハンズなどの一部の店舗で11月末まで無料の実証試験を実施する。12月に有料でサービスを始め、価格は1回の通知で利用料10円を想定する。

今年2月には、1980年以降印刷業界で時価総額1位を維持してきた大日本印刷を一時的に抜いた。これはデジタル関連など事業の多角化が評価されたためだ。今後も、新分野へ重点的に積極的に投資していくトッパングループ、業績ならびに株価がどう反応するか、注目していきたい。

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企業分析関連ページ
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■凸版印刷株式会社
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■ 凸版印刷とソフトバンク、「IBM Watson」を活用したBPO業務の品質向上・業務効率化に向けたサービス構築を共同で推進
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(文責 金融資産運用設計士補 桃野みきえ/もものみきえ)

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